白いうた青いうたフェスティバル in kagommaについて

 〈白いうた青いうた〉は、水俣出身の詩人・谷川雁さんと私とで作った53曲からなる歌集です。この性格をあえて一言でいえば「平成の唱歌」ということになるでしょう。子供たち、お父さんお母さん、おじいさんおばあさんの三世代にわたって歌い合える、共有できる歌集です。今の日本にはこのような歌が本当に少ないのです。この〈白いうた青いうた〉を老若男女集まって歌い合おう、聴き合おうというのがこのフェスティバルの趣旨です。

 この歌集は曲先行、詞後付けで作られました。私はメロディーを自立(自律)したものにしたかったのです。その結果、どの曲も美しく、親しみ易く、歌い易いものになったと思っています。それらのメロディーに谷川さんが素晴らしい深さと広がりのある詞をつけてくださいました。後付の詞とはとても思われません。この美しい日本語の詞をとりわけ今の子供たちに、そして大人たちにも伝えたいという願いも強く私にあり、こうしたフェスティバルを開きたいと思うのです。(因みに、オリジナルの二部合唱曲集1〜3、それをもとにした11の合唱曲集は、これまでに計9万冊以上が歌好きな人々の手に渡っています。)

 子供たちを育てたいという思いのもとに、このようなフェスティバルをまず鎌倉で始めました。5才から90才までの500人以上の出演者が一同に会します。今年は第6回となり、市も積極的に協力してくれています。愛知の一宮市では小学音楽祭の名のもとに800人以上の子供たちが集まって、それぞれに力いっぱい〈白・青〉を歌っています。こちらは今年第5回を迎えます。

 子供たちが歌に取り組む、それを大人たちが聴く、大人たちが全力で歌う、それを子供たちが受け止める。そうした輪の中で子供たちが、そして大人たちも(そして私も)育っていく、そのような場を、私の大好きな鹿児島にも作りたいと願ったのでした。

 歌・音楽の喜びと共に、育てつつ自らも育つ、この趣旨にぜひとも御賛同、御協力願えれば幸いです。私もボランティアで参加し、当日は会場で皆さんにいろいろと話しかけたりお訊したりの楽しく、なごやかな会にしたいと思っています。歌・音楽は私たちにとって欠かせないものであり、時に慰めてくれ、時に力づけてくれ、時に私たちを成長させてくれるものです。〈白・青〉の旗のもとに、佳き時間、佳き空間、そして発信する鹿児島を、皆さんと共有したいと願っています。

「白いうた青いうた」作曲者 新実 徳英(2005年)


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